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622話

彼の声はもともと磁性を帯びており、それに加えて端正で凛々しい顔立ちも相まって、沈素琴の心の中の葛藤は徐々に薄れていった。

葉天民はこの機会を逃さず、沈素琴の白く柔らかな手をつかみ、親しげに言った。「素琴姉さん、僕はあなたのことが好きなんです。毎日あなたに会いたくて我慢できないんです!」

再び葉天明の甘ったるい告白を聞いた沈素琴は、心がたちまち乱れた。彼女は顔を真っ赤にして慌てて手を振った。「あ、あなた...何をしているの?もし媛媛と彤彤に見られたら大変じゃない!」

沈素琴の恥じらう様子を見て、葉天明の胸に喜びが込み上げてきた。

どうやら彼女は自分の責任を追及するつもりはなさそうだ。

「...