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546話

叶天明は驚きと喜びが入り混じった表情を浮かべた。彼は指で湧き水の穴に沿って差し込み、宝石を取り出そうと試みた。

だが宝石はかなり大きく、しっかりと嵌め込まれていた。力の限り引っ張っても、宝石は微動だにしなかった。

「くそ、諦めてたまるか！」

叶天明は水面に浮上して息を整え、岩の傍らから木の棒を見つけると再び潜った。

棒を使って湧き水の穴を突いてみるが、まるで宝石が泉の一部であるかのように、どれほど力を入れても宝石を動かすことはできなかった。

「ちくしょう！」

叶天明は心の中で毒づき、棒を捨てて素手で引っ張ろうとした。しかし泉の周りの岩は非常に鋭く、彼の指に傷をつけてしまった。

痛みに顔をしかめ...