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312話

「素琴姉さん、外は暑いでしょう。中に入ったらどうですか」葉天明は胸の高まりを抑えながら声をかけた。

沈素琴は彼の声を聞くと、慌てて寄りかかっていた椅子から立ち上がった。「葉、葉先生...私は平気です。授業が終わるまで、外で待っていますから」

「素琴姉さん、僕があなたを困らせるわけないでしょう?早く入ってください。こんな暑い日に熱中症にでもなったらどうするんですか」葉天明は心配そうに言った。

沈素琴は彼の断固とした口調に、ため息をつきながら「わかりました」と答えた。

沈素琴がようやく家に入るのを見て、葉天明はほっと息をついた。

「おやおや、みんな見てよ!沈素琴の家に男が入ったぞ!」

か...