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15話

「まさか、あなたがこんなに凄いだなんて」柳韵は微笑みながら、美しい瞳で葉天明を見つめた。

葉天明の心が揺れた。柳韵が人を褒めることは珍しい。自分のさっきの振る舞いが、知らぬ間に彼女の好感を勝ち取ったようだ。

これは良い兆候だ。

女性を完全に手に入れるには、まず彼女に自分への感覚を持たせることが大切だ。

ゴムボートは流れに沿って下り、十数分後、山の麓に到着した。ここは鳥のさえずりと花の香りが漂い、古木が天を突き、景色が非常に美しかった。

柳韵はとても気に入った様子で提案した。「天明、ここで少し休んで、周りの景色を見ていかない?」

「いいね」

葉天明はボートを岸の静かな入り江に停め、...