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1243話

「だが、葉天明から頼まれた件に進展があったからな、そこまで気にしていられなかった」

「あの連中の麻薬隠し場所がほぼ特定できました!」刀疤は手を引っ込めると、真剣な表情で言った。

その言葉を聞いた葉天明は一気に身を乗り出し、続きを促した。

刀疤は先ほどの発見を葉天明に一通り説明した。葉天明はしばらく頭を垂れて考え込んだ後、ゆっくりと椅子に腰を下ろした。

「引き続き奴らを監視しろ。次に動きがあったら、すぐに俺に知らせろ。あとは俺が処理する」葉天明は刀疤に告げた。

刀疤は何も言わず、ただ頷くと部屋を出て行った。

葉天明は刀疤の背中が闇に消えていくのを見届けると、ベッドに戻った。

「網を引...