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76話

「言真とあの爺さんは医師免許を持っていないんだ。これは明らかな違法行為よ、わかる?」

「あなたが彼らを通報すれば、その功績が認められて、上からの表彰だって受けられるかもしれないわ!」

張婷は彪兄に向かって熱心に持ち上げながら、必死に笑顔を作り出したが、その表情はすでに硬直していた。

張婷は自分がすでに一度彪兄の機嫌を損ねたことを知っていた。今回彼に通報させるのも、彼に顔を立てる機会を与えるためだった。そうすれば二人の関係も修復でき、今後彼の力が必要になったときも、張婷の一言で動いてもらえるはずだ。

もし何か問題が起きても、責任を負うのは彪兄で、自分は潔白でいられる。

これこそが張婷の処世術だ...