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49話

お風呂の間、顧維琛はまるで魂が抜けたような状態だった。沈安を洗う時も同様で、体の石鹸も洗い流さないうちに、彼を抱えて外に出ようとした。

「おじさん、まだ綺麗になってないよ」沈安は首を縮め、つるつるしたお腹に触れながら言った。「もう一度流さないと」

「あ、そうか」顧維琛は桶一杯の水をかけた。

勢いが強すぎて、沈安は目を閉じて後ろに下がり、水を吸い込みそうになった。

顧維琛の思考はまだ宙に浮いたままだった。沈安は顔の水を拭いながら、よろよろと立ち上がり、目をこすった。

沈安はここ数日、顧おじさんが少しおかしいと感じていた。間違いない、彼は確信していた!

顧維琛が沈安を洗い終えた頃には、...