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664話

旭玉堂にはほとんど患者が来ておらず、せいぜい外から覗き込む程度の好奇心を持った人々だけだった。そのため李晓が患者がいると言った時、劉旭はただ自分を騙して犯人を尋問するように彼を問い詰めようとしているのだと思った。

しかし、李晓の緊張した表情が演技ではないことに気づいた劉旭は、何も言わずに急いで外に出た。

診療所に入ると、顔色の青白い男が椅子に座っているのが見え、劉旭は急いで尋ねた。「どこが具合悪いんですか?」

男は何も言わず、自分の口を指差した。

この男は話せないのだろうか?

「何か言えますか?」

口を開けると、男は中を指差した。

男の舌が半分しかないのを見て、劉旭は驚いた。彼は...