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514話

張娥が腕を大きく振り上げたまま戻さないその瞬間、劉旭は一瞬の躊躇もなく、まるで張娥がこの手で彼の武器を奪おうとすることを予測していたかのように、突然彼女に飛びかかった。そして一気に張娥の剣を握る手を掴んだ。

当然、張娥の力は劉旭には及ばない。振りほどくことができないと悟った張娥は、一足で劉旭の股間を蹴り上げようとした。

しかし劉旭は素早く足を引き、張娥の右足を挟み込むと同時に、彼の顔面へ打ちかかってきた彼女のもう一方の拳も掴んだ。

これで張娥の両手と片足が劉旭の支配下に置かれた。

歯を食いしばる張娥を見つめながら、劉旭は口元に笑みを浮かべ、突然頭突きをかました。

頭と頭がぶつかり合い...