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410話

劉旭は許瑩に、夜の9時頃に迎えに行くと言っていたはずなのに、なぜ今突然電話をかけてきたのだろう？

少し不思議に思いながらも、劉旭は通話ボタンをスライドさせた。

「劉先生、今県内にいますか？」

百舌鳥よりも澄んだ声の許瑩を聞いて、劉旭は答えた。「いるよ、どうしたの？」

「じゃあ、もう食事は済みましたか？」

「一緒に食べませんか？」少し間を置いて、電話の向こうの許瑩は続けた。「なぜか家が急に停電しちゃって、ご飯も炊けなくなっちゃったんです。それに麺類は食べたくなくて…」

劉旭は許瑩を丁重に断ろうと思ったが、家が停電していると聞いて、許瑩を一人家に置いておきたくなくなった。許瑩はまだ十五歳だ。非常...