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196話

楊昊は階段の入り口に立ち、思わず困惑の表情を浮かべた。彼が強引に中へ入ろうとしたその時、蘇珊が中から出てきた。

「彼は私が呼んだ医者よ、通してあげて」

二人の警備員は当然、病室に入れる人間が並の身分ではないことを理解し、急いで楊昊を中へ案内した。

楊昊は蘇珊について中に入りながら尋ねた。「患者さんの状態は？」

蘇珊は淡々と答えた。「呉文彬の父親、呉老さんよ。本来はゆっくり療養するつもりだったのだけど、まだ数日も経たないうちに偏頭痛が発作を起こしてね。ここの医者たちでは手に負えないから、あなたを思い出したわ」

「それは保証できませんよ。できる限りのことはしますが」楊昊は急いで答えた。

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