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188話

燕子は楊昊が一気に杯を飲み干すのを見て、不機嫌そうに彼を睨みつけた。

彼女が作るカクテルは一杯一杯が芸術品なのに、楊昊はただ一気に飲み干してしまった。こんな飲み方で何の味が分かるというのだろう。

カウンター前に座っている凌嘯は、楊昊を見るなり、当然ながら表情が険しくなった。

前回彼が楊昊に因縁をつけた時、なぜか連老を怒らせてしまい、その時父親に塩水を含ませた鞭で散々打ちのめされたのだ。

今でも凌嘯はあの出来事を鮮明に覚えている。

体の傷が癒えた後も、楊昊への憎しみはますます強くなっていった。今日この場所で楊昊に会って、いい顔をするわけがなかった。

凌嘯は必死に楊昊を見ないようにしな...