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407話

都会の結婚式と田舎のそれとは大きく異なる。田舎の結婚式が「お祝い」を前面に出すものなら、都会の結婚式は、まさに「壮大」という言葉がぴったりだ。

司会者は市内のラジオ局のアナウンサーだと聞いていたが、確かに彼の声質は素晴らしく、短い間奏として流れる音楽の数々も圧倒的な迫力があった。それと比べると、ウェディングマーチが流れた時はむしろ少し物足りなく感じるほどだった。

式全体は二十分ほど続き、私は会場の端に立って見ていた。壮大な音楽と華やかな照明、そして幸せな雰囲気に包まれながら、頭の中では温如玉との将来の結婚式を想像していた。今のこの式よりもさらに盛大で、もっと感動的なものになるだろうか。

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