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999話

「趙さんは元々美人ですし、張さんも風雅な才子でしたから、自然と二人の間に深い感情が芽生え、お互いの気持ちを打ち明けたのです」

趙さんは首府に帰って家族に話し、張さんと一緒になりたいと思っていました。張さんも後になって初めて知ったのですが、その趙さんというのは、あの趙家のお嬢様だったのです。

趙さんもまた、張さんが自分の家の宿敵の息子だと知りました。

ちょうどその頃、趙家と張家の間で事件が起こりました。趙さんの弟が張家の者に殺されたのです。二人の感情は一瞬にして崩れ、終わりを迎えようとしていました。

「それで？」

私が張さんに尋ねると、彼は少し考え込んだ後、表情が急に暗くなりました。「...