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956話

「どこから取ればいいんだ」焦って手が慌てふためいて、彼女の髪を引っ張ってしまい、痛みに彼女が声を上げた。「痛っ!お兄ちゃん、死ぬほど痛いよ!」

彼女は可愛らしく不満げに口を尖らせ、うるうるとした目で俺を見上げた。

「そんな目で見るな!」

あの小さな眼差しは、まるで致命的な毒薬だ。触れれば即死してしまう。俺の手の動きは一瞬止まり、もはやドライヤーが何処に吹きかけていたのかなど気にも留めず、彼女の雪のように白い首筋に視線を奪われていた。

一口噛みつきたい、それから徐々に下へと降りていって、この小悪魔を我が物にしたい!

「ふん!」

小娘は鼻を鳴らしたが、彼女が一途に慕う兄が、こんな恥ずべ...