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804話

「そうだ、基地にいた時間はそう長くなかった。俺は国を護るために軍に入ったわけでもないし、何か偉大な信念や信仰があったわけでもない。俺が唯一気にしていたのは、一緒に来た仲間と、一緒に帰ることだけだ」

「ふふ、チャンスをやったのに受けなかったな。もともと君は賢い人間だと思っていた。もし君が望むなら、この連中を皆殺しにして、君一人だけ帰してやろうと思っていたんだ。私以外に君の秘密を知る者はいない。そうすれば、何の心配もなく生きていける。こんな素晴らしい生活を捨てて、私に敵対する道を選ぶのか?」

「ならば見せてやろう、裏切りの末路とはどういうものか。私はな、裏切りが何よりも嫌いなんだよ!」

ジョ...