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759話

私は指をつまんでみると、ふと思い出した。あの夜、彼女が自ら私の上に跨り、絶え間なく身体を揺らしていた姿を。あの艶やかな小さな顔、揺れる柔らかさ、そして落ち着きのない小さな手。

全て魂を奪うような記憶だった。

「ジャーッ……」

ドアは閉まっていたが、中から婉児さんの小水の音が聞こえてきた。まるで決壊したダムのような水流がトイレに落ちて跳ね返る音は、耳に心地よいほどだった。

私には鮮明に想像できた。彼女の二枚の花びらが微かに開き、その間の小さな穴から遠慮なく水の柱を吐き出す様子が。その光景は、まさに男の命を奪いかねないものだった。

「あっ!」

私が妄想に耽っていると、中から突然婉児さんの悲鳴が...