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680話

「あんた!」

お姉さんは案の定、動けなくなっていた。白くて滑らかな太ももをきつく閉じ合わせ、わずかに震えている。

私は鼻で冷たく笑った。怖がるのは当然だ。私が来たとたん、こんな威嚇をしてくるとは。本当に人を見下した犬の目だな。軍人がなんだというんだ。軍人は人民の公僕ではないか。むしろ優しくするべきだろう。なのに拳や足で攻撃してくるなんて!

おかげで私はまだ正気に戻れない。さっき上から彼女に蹴り落とされて、腰がまだ伸ばせないほどだ。彼女はプロの格闘家だ。あの一蹴りには容赦が一切なかったはずだ。

くそ、このままじゃ示しがつかない。この世界には自分より上がいることを教えてやらないと。外で生きていくな...