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607話

赤虎は高校時代から、ずっと私との間に確執があったんだ。嫌いというわけじゃないけど、彼がやってきたことは、正直見ていられないものだった。

施如玉に手を出さなければ、こんなに早く彼を始末しようなんて思わなかったのに。恨むなら、彼にその運命がなかったことを恨むべきだろう。

朝起きた時、私は心身ともに爽快で、気分は最高潮だった。先生がドアをノックして私を起こしても、少しも起床時の不機嫌さはなかったほどだ。

「起きてる?もうすぐ会場に行かなきゃいけないのよ。どうして二人とも電話に出ないの?」

ドアを開けると、生活指導の先生がいきなり怒り出した。昨晩一晩中心配していたこと、フロントに聞いたら二人とも...