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605話

「ああ、協力ですか?」

さっきまで絶対に首府では活動しないと固く決意していたのに、あっという間に彼との協力の話になるなんて、あまりにも急な展開だ。趙程遠はまだ反応しきれていない。私が一体何について協力したいのか。

しかし、さすがは名家の嫡男、瞬き一つで私の意図を察したようだ。

「つまり、あなたは......」

階下から轟音を立てるスポーツカーのエンジン音が聞こえ、続いて趙程啓の怒鳴り声が響いてきた。

「このバカ共が、何のために飯食ってるんだ!俺の車をここに停めるって知ってるだろうに、他人の車を置かせるとは、目が見えてないのか!」

「あの、あれは大少爺様のお車で...」

「大少爺の車だろうが何だ...