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586話

「もしも私が、ずっとずっと前から、あなたのことが好きだったって言ったら、信じてくれる?」

私は眉をひそめ、彼女に向かって歩み寄った。彼女がそんなことを言うが、まったく記憶にない。こんなに個性的なお姉さんが私の人生に現れていたなら、忘れるはずがないのだ。

「君が?ずっと前から?まさか、幼なじみだったけど俺が後で君のこと忘れちゃったとか言うつもりじゃないよね?」

私はポケットに手を入れて、中のものを取り出しながら言った。小さな鞭、ロウソク、手錠、そして他にも使い方さえ分からないようなものがたくさん。

見ているだけで血が沸き立つような代物だ!

「君は、これらを使って、俺と一夜を共にするつもりな...