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471話

彼女がこれは偶然だと言っても、殺されたとしても私は信じない。

彼女は悪行の数々が並ぶ女だ。私は決して彼女の人格と顔を結びつけて考えることはない。まったく釣り合わないからだ。

「遊びに行くわ」

「どこへ?」

「月城よ」

ったく、なぜ彼女が月城に行く必要がある?もしかして私が行くことを知って、邪魔しようとしているのか?

それはありえない話ではない。

「本当のことを言え」

私は冷ややかな目で彼女を見つめた。真顔で嘘をつく彼女を見ていると、私はもう少しで信じてしまうところだった。

「夏休みだし、旅行、ダメ?」

彼女は物憂げにバックパックから一袋のお菓子を取り出し、開けるとゆっくりと一口ずつ...