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187話

白颖の気性については、私はよく分かっている。

そう思うと、私はどうしても体を屈め、足音を忍ばせながら、近くのトイレに駆け込んで隠れるしかなかった。

しばらくすると、足音が近づいてきたが、奇妙なことに、それは白颖のいつもの足音ではなく、ずっと重く、そして速かった。

誰だ?

眉をひそめ、胸が締め付けられる思いで、股間に置いていた手からは、すっかり興奮が消え失せていた。

このヴィラの鍵を持ち、こうも堂々と入ってきて、しかも入るなり二階に上がるような人間は、私と白おばさん、白颖以外には一人しかいない。

白魏成だ。

トイレのドアを開けて外を覗くと、案の定、スーツ姿の白魏成が二階に上がり、白おばさんの部屋...