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172話

この愚かな娘め、やはり頑固なほど執着している。

私は彼女の肩をしっかりと掴み、躊躇なくキスをした。彼女がこれほどまで私を信じていないなんて、一体どう罰すればいいのだろう?

彼女のために、自分が高熱で入院するまで追い詰められたというのに。

うん、この仕打ちは、必ず彼女から取り返さなければ。

「リンリンリン…」

施如玉を抱きしめてキスしていた時、電話が鳴り始めた。いらついて一瞥したが、出る気はなかった。しかし施如玉は、顔を赤らめながら私を押しのけ、電話に出るよう促してきた。

程暁年からだった。

電話に出る。

「宋小偉、会社から急に連絡があって、緊急の用事だから行かなきゃならないんだ。看病...