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1271話

なんと、ジョンじゃないか!

この付きまとう男め!

彼は私が気づいたのを見て、振り返って微笑みかけると、隣にいる婉児の手を引いて先に出て行った。まるで私たちを置き去りにするかのように!

「彼が戻ってきた理由は何だ?」

「ああ、婉児さんが言ってたじゃないですか。ジョンと婚約するって、それも国内で式を挙げるって」

劉警備員はさらっと言った。「招待状はあなたの机の上に置いてあったはずですよ。見なかったんですか?」

彼は驚いたように尋ねてきた。その無邪気な表情に、私は口まで出かけた怒りを飲み込み、まるで糞でも飲み込んだかのように顔が青ざめた。

「なぜ教えてくれなかったんだ?」

机、招待状?

頭の中で閃い...