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1237話

「振り向いたジョンは、囲まれた中に立ちながらも、相変わらず冷酷な表情を浮かべていた。私を見る彼の目には、どこか揶揄するような色が浮かんでいる。その軽薄な様子は、まるで道化師をからかうかのようだった!」

私の全身の血が、一気に逆流し、頭の中に駆け上がるのを感じた。

「隊長!」

彼に駆け寄ってことの真相を問いただそうとした瞬間、劉警備員に腕をつかまれた。彼は静かに首を横に振り、私はハッと我に返った。危うくジョンの策略にはまるところだった。

ジョンはそのまま大の字になって教会から出て行った。二人のボディガードを従え、まるで自分の裏庭を散歩しただけのような悠々とした様子で、少しの緊張感も見せな...