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1159話

「ジョンが手を振ると、すぐにウェイターがグラスを持ってきて彼の手に渡した。彼は優雅に一口啜って言った。「覚えているか?もしお前がこの子供たちを見つけたら、もう二度とこの商売はしないと言ったことを」

彼の冷酷な眼差しが私を見つめていたが、その中に一瞬、柔らかさが垣間見えた気がした。

私は一気に鳥肌が立ち、身震いを二度してから言った。「お前なんて本性は絶対に変わらない。信じるわけないだろう!」

ジョンが良心の呵責を感じるなんて、死んでも信じられない。それは麻薬中毒者が薬物をやめると信じるより、さらに信じがたいことだった。

彼はそれほど邪悪な人間で、更生なんてあり得ないのだ。

「なに、信じないのか?...