幸運な最強の兵士

862話

劉坤の今の暮らしは、以前と比べれば、まさに潤いに満ちている。

今や彼は化粧品事業の新工場の警備課長となり、いとこの劉偉は副課長だ。

二人の下には二十数名の警備員がいて、今日は一緒に開業式典の指揮と警備を担当している。

「へへ、段総監、ご安心ください。何度も確認しましたから、絶対に問題ありません」

劉坤も一着のスーツを身にまとい、もはや以前のごろつき姿はなく、見るからに凶悪で、恐らく泥棒なんかを泣かせるほどだ。

「じゃあ信じるよ。楊さんが俺たちを信頼してくれてるんだ、絶対に失敗するわけにはいかないからな」

段宏はそう言うと、傍らでにやにや笑っている全才の腕を引っ張った。「全才、俺と一...