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852話

観光客の悩みがどれほど多くとも、白雲観はいつものように陽光に包まれていた。

林映冰が拳を握りしめ足早に後院を出ていくのを見届けてから、楊動はようやく一本の木の陰から姿を現した。

彼女が去った方向を見つめ、なぜか一つため息をついた後、ゆっくりと歩いて偏殿へ向かった。

偏殿の中は静まり返っていて、正面の部屋は扉が閉ざされ、まるで誰も訪れたことがないかのようだった。

楊動はタバコに火をつけ、ゆっくりとした口調で言った。「まだいるのか、この老いぼれ？」

部屋の中から于道長のどこか漂うような声が聞こえてきた。「楊信士が私がいると思うなら、私はいるということだ」

「お前という老いぼれは、鷹潭か...