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848話

「力づくで行くのはどうだろう?」

曲雪がその言葉を口にすると、偏殿の周囲の空気が再び凍りついた。

「力づくなど通用しませんよ」

枯智和尚は淡々と言った。「私はここに長くいますが、軍からもあの品を求められたことはありません。先人がその危険性を語り継いできたからです。お二人は、ご自身の判断が国家よりも正しいとでも?」

雷霆はしばらく黙った後、ようやく首を振った。「わかりました」

枯智和尚は再び頭を下げ、両手を合わせた。「仏の慈悲あれ。お二人はもうお帰りください。老僧は今日、忙しくなりますので」

雷霆はうなずき、「もう一つだけ質問させてください。それが済んだら帰ります」と言った。

枯智...