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576話

「入って。」

ヤン・ドンはネットで薬物依存症に関する基礎知識を検索していた時、誰かがレストランのオフィスのドアをノックした。

ドアが開き、老張が現れた。「社長、劉坤という方がお会いしたいと」

「ああ、通してくれ」

ヤン・ドンはウェブページを閉じ、両手を伸ばして伸びをした。

朝からずっとパソコンの前に座りっぱなしで、目がちらついて疲れていた。

「兄貴」

にこにこと笑顔の劉坤が劉偉と一緒に入ってきた。その後ろには一人の女の子、葉山名乃が続いていた。

「どうぞ、座って。老張、韓雪にコーヒーを持ってくるよう伝えてくれ」

ヤン・ドンは老張に声をかけ、少し緊張した様子の葉山名乃を見た。「...