Read with BonusRead with Bonus

475話

杨動は時に確かに傲慢だった。

だが命に関わる重大事には、すぐに冷静な心構えを取り戻し、決して油断することはなかった。

だからこそ、ラソールを発見した瞬間から必殺の勢いで攻撃し、優位に立つとさらに手を緩めず、攻撃の速度を上げて相手に息つく隙も与えなかった。

意外だったのは、ラソールがライティンの言うほど強くなかったことだ。

もしこの老いた坊主が本当にそれほど強いのなら、杨動やライティンと正面から戦い、死闘を繰り広げるはずなのに、まるでネズミのように追い回されているだけだった。

もしかしてライティンはこの坊主の実力を誇張していたのか?

そう考えた瞬間、杨動の攻撃が無意識に緩...