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375話

蘇北長距離駅。

今は三時十分、列車の出発まであと五十分ある。

本来の計画では、彼は三十分後に駅に着き、そのまま改札を通って列車に乗るはずだった。

だが、老張はさすがベテランドライバー、楊動を連れて裏道を通り抜けてきたのだ。

結果として、楊動はこの待合室でほぼ一時間も時間を潰さなければならなくなった。

人でごった返す待合ホールを見渡し、楊動は空席を探そうと目を凝らした。

「お客様にお知らせします。煙海行きS13082号列車がまもなく出発します。煙海行きのお客様は乗車準備をお願いいたします」

楊動が空席を探していると、ホール内に駅員の甘い声が響いた。

すぐに、待合室...