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25話

2台の車、赤と銀、ほぼ並走して稲妻のように南へと疾走していた。

杨動が遂に勝負を受けたのを見て、少女は何かを興奮して叫び、両手でハンドルを激しく叩いていた。まるで狂ったようだが、スピードには全く影響していなかった。

こういった愚かさに、杨動は理解を示していた。結局のところ、反抗期真っ只中の小僧にすぎないのだ。孫になりたくなければ、彼女とレースなど受ける必要もなかったのだが。

通勤ラッシュの時間帯ではないため、道路に渋滞の兆候はなかったが、一般人の目から見れば、市街地で時速100キロを超えるのは非常に目が回るようなスピードだった。

しかし杨動にとっては、それほどのことではなく、余裕綽々と...