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1448話

東南方は静かで、何の音もしなかったが、遠くの方から数頭の馬がこちらへ向かって疾走していた。

沈雲蓉は水袋を受け取り、一口飲んでから、自分の口がどれほど乾いていたかに気づいた。しかし彼女はそんなことを気にかける余裕もなく、ただ後ろから疾走してくる馬を見て、どこか不安を感じていた。

黒装束の男は淡々と言った。「心配するな。奴らが追いついてくるまでにはまだ時間がある」

沈雲蓉は恐る恐る尋ねた。「あの人たち、何をしに来たんですか?」

「お前があの場所へ行くのを望まない者たちだ。悪い奴らだ。だが恐れることはない。奴らはお前を捕まえることはできん」

黒装束の男の声は沈雲蓉に安心感を与え...