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1333話

迎賓楼まで通されることのできる人物は多くなく、零はその数少ない一人だった。

彼女は鐘無期と既に関係を認め合っており、零が軍部に持つ繋がりのおかげで、賀家の人々も二人の仲を邪魔することはないだろう。

言い換えれば、彼女は実際のところ賀城慶と同様に、半分は鐘家の人間と見なされていた。

しかし、このような大家族には複雑な規則が多すぎるため、正式に結婚するまでは客人という扱いに過ぎなかった。

零は鐘無期と共に歩むことが、間違いなく身分不相応であることを理解していた。結局のところ、零がどれほど強い人脈を持っていようとも、元は女性兵士に過ぎなかったのだから。

だからこそ、鐘無期との関係...