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1211話

「千年以上も経って、修羅の体の宿命がついに変えられるのだ!」

「これからは古蜀王室の者が三十歳を前に命を落とすことはもうない!」

これは古蜀にとって、まさに天の恵みというべき喜ばしい出来事だった。

「幸いにも使命を果たせました」という言葉が古蜀王の口から発せられると、常神使はたちまち感極まって目に涙を浮かべ、唇を震わせながらも何も言葉にできなかった。

彼は大声で叫びたかった。上着を引き裂いて海辺を走り回りたかった……もし古蜀国に海があればの話だが。

古蜀の神使として、常神使は生涯を君主の補佐に捧げ、古蜀を新しい時代へと導こうと努めてきた。

そして今、それがついに実現しようとしていた。

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