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1172話

宋三が車を運転して楊家に向かう道に着いたのは、すでに夜の九時過ぎだった。

老人の家を出てからというもの、三人はずっと口を開かなかった。

宋三は黙々と運転し、助手席の楊暁松は無表情で何を考えているのか分からず、後部座席の楊老人は窓の外を眺めながら、かつてないほど老いた表情を浮かべていた。

車がまた一つの信号を通過したとき、楊老人が口を開いた。「暁松、お前は爺さんが楊動にこれ以上犠牲を強いるべきではないと思っているのだろう？」

楊暁松はスマホを下ろし、率直に答えた。「はい、彼は私たちのために十分すぎるほどやってくれました」

楊老人は苦笑いを浮かべ、小さな声で言った。「はぁ、わし...