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759話

突然、閃いたんだ。奴らが罠に掛からないなら、下から攻めればいいと。

そう思うと、深呼吸して、一気に体を横に乗り出した。同時に袖口を最前列にいる男に向けた。

シュッ!

小さな矢が再び風を切る音を立てる。すぐに体を引っ込めようとしたが、半拍遅れた。数人が銃を構えて私に狙いを定めるのが見えた。

タタタタ……

銃声が響き、胸が杭打ち機で連打されたような衝撃を受ける。

ズルッ。

黄薇が私を引っ張り戻し、心配そうな顔で尋ねた。「大丈夫?」

「平気だ、防弾チョッキを着てるから」

とはいえ、弾丸の衝撃で胸が痛くてたまらない。

「あなた、爆弾を持ってたんじゃないの?なんで...