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660話

「うん。」

韓冷の様子が少し落ち込んでいるようだ。もしかして選ばれなかったのか？

くそ、その可能性は高いな。もし選ばれていたら、間違いなく嬉しそうに笑っているはずだ。考えてみれば、わざとそうしているのかもしれない。サプライズを用意しているとか。でも直感的に、その可能性は低いような気がする。

私は弱々しく尋ねた。「どうだった？」

「落選したわ。」

韓冷の声には泣きそうな調子が混じっていた。

やはりそうか。

私は無言で溜息をつき、慰めた。「嫁さん、実はあの件はそう簡単じゃなかったんだ。むしろ落選したことは良いことかもしれない。少なくとも公務員として残れるわけだし、もし選...