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640話

続いて、私はボトルを相手に投げつけ、二人で入り口に立つ男に向かって駆け寄った。彼の手にはボトルが一本だけ、二人のうち一人しか殴れない。ケホッケホッ……その一人が私というわけだ。

私は足が長く、真っ先に男の前に辿り着いた。

男はボトルを振り上げて私に叩きつけてきた。同時に私は腕を上げて、顔の前に盾を作った。

パリン!

鋭い音が響く。

ボトルが一瞬で腕に当たり、思わず痛みで声を上げた。

しかし私の突進する勢いは止まらず、その勢いで男は後ろによろめき二歩、どさりと床に仰向けに倒れた。

「てめぇ、くそったれ!」

彼の横を通り過ぎる際、頭を思いっきり蹴りつけた。韓冰が私の腕を引っ張り、必死で入り口に向...