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624話

「さすがだな」

酔っぱらってこの状態でも、あの連中を眼中に入れていない。さすがは俺のボディガードだ。ただ少し心配なのは、まっすぐ立つこともできないのに、本当に戦えるのかということだ。

もし殴られでもしたら、恥ずかしいことになる。

眉をひそめてバーの中を見た。騒ぎが起きれば、バーの警備員が出てくるはずだが、なぜ何の動きもないんだ?

その時、二人の不良が劉聡の服を左右から掴み、彼を引きずり出した。

劉聡はよろめいて、転びそうになった。必死に頭を振り、口の中でもごもごと言った。「ちっせぇ野郎どもが、よくも劉様に手を出すとはな。死の字の書き方も知らねぇのか」

今、顔を覆いたい気分だ。こんな...