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587話

「あっ、あぁ…」彼女は二声ほど声を上げた。こんな時には、どんな高等な武術の腕前も役に立たず、ただ俺にされるがままだ。ケケケ……

「もう、ふざけないで。たくさん事件を抱えてるの。早く本題に入ってよ」

彼女はくすくす笑いながら、体をくねらせた。そうしているうちに、自分の邪な炎に火がついてしまったようだ。

彼女の動きに合わせて、心地よい感覚が次々と押し寄せてきて、体内の欲望がみるみる高まっていく。そこで邪な考えが浮かんだ。このまま車の中で彼女を抱いてしまおうか。そうすれば、あの落ち着かない心もおさまるだろう。

老林はいつだって実行力のある男だ。考えたらすぐに行動に移す。

もっと深い関係に進...