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557話

ふう!

私は深く息を吐き、ぼんやりと窓の外に目を向けた。

北岐山から龍陽安保公司までは、そう遠くない。十分もあれば到着する。

車がオフィスビルの入り口に停まった。

バタン。

急いで車から降りると、訓練場から兄弟たちの声が聞こえてきた。

そのとき、趙天名や周馳たちがオフィスビルから出てきて、私を見るなり揃って「大哥」と声をかけた。

私は彼らに頷き、中に入ってから話すよう示した。

すぐに会議室に着いた。

「天名、準備するよう頼んだものは?」と私は振り向いて尋ねた。

彼は軽く腰を曲げ、小さな箱を持ち上げてテーブルに置くと、箱を開けて私の前に押し出した。「高性能手榴弾、催涙弹、遠隔...