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554話

「もし彼らの会話が田一禾に聞かれたら、彼女はきっと棒を持って突入するだろうな」

はぁ。

厄介な坊主だ。

趙虹の笑い声が聞こえてきた。「うんうん、私も愛してる、早くキスして」

愛。なんて神聖な言葉だろう。愛はすべてを包み込む。だが今、彼女の口から発せられるその言葉は、まさに愛への冒涜だ。

この瞬間、少し安堵している自分がいる。

幸いにも彼らの行為を盗み聞きしたからこそ、趙虹が義弟にバイアグラを飲ませていることを知ることができた。これを長期間服用し続けたら、彼の一生を台無しにしてしまう。あそこが駄目になったら、どんなに武術が優れていても無意味だ。

だから、彼女に警告を発...