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523話

「おじさん、今から病院へ行くところです」

義父に対して、私は少しも隠し事をする勇気はないし、隠せもしない。もし彼が来いと言ったらどうしようか。

「お前は来なくていい。病院には付き添いがいる」

彼は誤解しているに違いない。

「あのですね、私、銃で撃たれたんです」

「どういうことだ？」

「それが……」

「会って話そう。病院に行くから」

義父は賢い人だ。きっと私が話しづらい状況だと察したのだろう。

「はい、わかりました。市立人民病院です」

許慧は病院長で、病院の医師や看護師の多くは私と顔見知りだ。だから怪我をするたびに、無意識のうちに市立人民病院を選んでしまう。

電話を切ると...