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51話

馮瑤は人を部屋に入れるつもりはなさそうだった。そりゃそうだ、奴らが入ってきたら俺は間違いなく終わりだ。

「彼はまだ金を振り込んでないのか?」

「まだです」

「安心して、必ず振り込むから。その時は約束通り、私を解放してくれることを願うよ」

「ご心配なく、必ずお帰しします」

馮瑤はドアを閉め、それに背をもたれさせ、とても怯えた様子を見せた。

「怖かった…」

「俺の方がもっと怖いよ」

額の汗を拭いながら言った。実は言わなかったが、さっきは緊張のあまり小便を漏らしそうになっていた。

だめだ、こんな風に引き延ばしていても仕方ない。何とか逃げる方法を考えないと!

ここに隠れているだけじゃ解決になら...