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506話

周馳の声が受話器から聞こえてきた。「兄貴、確認できました。北岐山の近くの人里離れた場所です」

「相手は何人だ?」

「警戒されると困るので、軽々しく近づけませんでした。現時点では人数は不明ですが、相手は銃を持っています。これだけは間違いありません。私たちが目撃しましたから」

しっ!

まさか、自分が全く気にも留めていなかった一件が、銃まで持った連中に関わっているとは。

この瞬間、改めて情報部隊の重要性を実感した。この情報を知らずに突っ込んでいたら、確実に大やけどをしていただろう。

私は深く息を吐いた。「周馳、監視を続けろ。できるだけ相手の状況を詳しく探れ。安全第一だ」

「兄貴、ここは...