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481話

「副隊長に聞いた方がいいよ。彼は一階のホールにいるから」

特殊戦隊員は両手を広げてみせた。明らかに余計なことを言いたくない様子だった。

私は足早に建物の中へと向かい、一分もしないうちにホールに到着した。中には多くの人がいて、左右を見回すと副隊長の姿を見つけた。

同時に、すらりとした女性の姿も目に入った。蓮根色のショート丈のジャケットに白いパンツ、白いスニーカー。オレンジがかった赤い長い髪は後ろで結ばれていた。洗練された中に知的な女性の美しさを漂わせていたのは、唐雨霏だった。

なるほど、すごいな。盛世グループは天元会社とは違う。それなのに彼女はここに入れるのか。感心せざるを得ない。

不...