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159話

考えたら、俺は急に興奮してきた。もし黒幕が送り込んだ殺し屋を捕まえられれば、糸を手繰り寄せて大物を釣り上げられるかもしれない。

時計を見ると、午前三時過ぎ。

この時間帯は人が一番深く眠っている時だ。チーム内の内通者を捕まえるため、俺はもう何日も満足に眠れていなかった。

「この件が終わったら、何がなんでも熟睡するからな」

そう独り言を呟いて、車から降りた。

辺りは真っ暗で、冷たい風が吹いてくると、急に尿意を感じた。暗い角に行って、あそこを取り出した瞬間、「パリン」というガラスの割れる音が聞こえた。

静かな団地に突然そんな音が響き、俺はビクッとして、思わず手に掛けそうになった。

不機...